30代の時からいろんな病気で辛い思いをされてきたNさんのお話を聞かせていただきました。自分の人生、病気だらけの人生だったそうです。
2019年1月 口腔がん(舌がん)ステージⅣ 左リンパ転移と診断されました。
がんの告知を受けた時は、『手術はしないで緩和ケアを選択しよう。自分の人生は全うした』と、思ったそうです。
でも、子供たちの言葉がそんな考えを変えてくれました。
「生きなければ!」と、子供達の言葉で初めて思ったそうです。
舌の6割を切除する手術をされました。手術の後、「生かされた」ではなく「生きた」と思ったそうです。
「生かされてる」という言葉をよく耳にする事がありますが、私自身、ピンとこないのが正直な印象です。今回、「生きた」という表現はとても胸に突き刺さった言葉でした。そして、自分の生きていく意義を見つけたいと思ったそうです。
しかし、その後『自分は甘かった』と、思い知らされる日々が待っていました。
「どうして生きてしまったのだろう」と。
言葉を発することが出来ない事。
モノを食べることが出来ない事。
人は、話したり食べたりする事で、人生を愉しみ、ストレスを発散しているコトを痛感したそうです。
食べる事、話すことが出来ないだけでなく、【苦痛】となった時、想像以上の苦しみに、底なし沼にはまっていったとの事でした。
でも、そんな彼女には助けてくれる人がたくさんいました。
主治医、看護師、家族、ご主人に支えられて今の自分がいるとのことです。
遠くを見ると不安になるけど、今の自分を見ると沢山乗り越えた自分がいるから、足元には「経験」がある事、頑張った自分がいる。
「頑張ったね」と、自分をほめることが出来る今、人にも寄り添える自分がいるそうです。
保険に加入していたことで経済的にも精神的にも助けられたとの事ででした。
もし、私だったらどうしただろう・・・たくさんいろんなことを考えさせられました。
ありがとうございました。